みなさんこんにちは。
大阪府寝屋川市京阪沿線香里園駅から徒歩13分、 寝屋川市駅から京阪バスで10分 寝屋川市にある歯医者、すが歯科矯正寝屋川院大人こどもクリニックです。
親知らずが生えてくると「抜いた方がいいのか?」と疑問に思う方も多いでしょう。
この記事では、親知らずを抜くべきかどうか、放置した場合のリスク、抜歯の際の注意点、そして費用について詳しく解説していきます。
親知らずは抜いた方がいいですか?
親知らずは、「第三大臼歯」として知られる歯で、通常10代後半から20代にかけて生え始めます。しかし、現代人の顎は、進化や食生活の変化により小さくなっているため、親知らずが正常に生えるスペースが確保できないことが多くあります。このような理由から、多くの方が「親知らずを抜いた方がいいのか?」と悩むことがあるでしょう。
親知らずは必ずしも抜く必要があるわけではなく、状況に応じて抜歯を検討するのが一般的です。以下のような場合には、親知らずを抜いた方が良いとされています。
1. 痛みや腫れがある場合
親知らずが生えるときや、斜めや横向きに生えている場合、周囲の歯や歯茎に負担がかかり、痛みや腫れが生じることがあります。これは、親知らずが隣接する歯や歯肉を圧迫して炎症を引き起こしているからです。痛みや腫れが続く場合、放置するとさらに悪化し、歯周病や他の歯の健康にも影響を及ぼす可能性があるため、抜歯が勧められることが多いです。
2. 虫歯や歯周病のリスクが高い場合
親知らずは、奥に生えているため、磨きにくく汚れが溜まりやすい部分です。特に、部分的にしか出ていない親知らず(半埋伏歯)は、磨き残しが起こりやすく、虫歯や歯周病のリスクが非常に高まります。また、親知らずに隣接する歯(第二大臼歯)も影響を受け、虫歯や歯周病が広がってしまう可能性があります。このようなリスクが高い場合も、抜歯が推奨されます。
3. 他の歯に悪影響を与える場合
親知らずが不規則な方向に生えると、隣接する歯に負担がかかり、歯並びが乱れる原因となることがあります。特に矯正治療を行っている方や、これから行う予定がある方にとっては、親知らずの位置や生え方が矯正に悪影響を与える可能性があるため、事前に抜歯を検討するのが一般的です。
4. 矯正治療や予防のために抜く
矯正治療の際に、親知らずが他の歯を押し出すことで歯並びに悪影響を与えるリスクがあるため、事前に抜歯が勧められる場合もあります。また、親知らずが正常に生えていても、将来的なトラブルを予防するために、早い段階での抜歯が推奨されることもあります。
親知らずを抜かなくてもいい場合
一方で、すべての親知らずが問題を引き起こすわけではありません。以下のような条件が揃っている場合、抜歯をしなくてもよいことが多いです。
- まっすぐに生えている:親知らずが正常な位置で、まっすぐに生えている場合、他の歯や歯茎に影響を与えないため、無理に抜く必要はありません。
- 歯並びに影響がない:親知らずが隣接する歯に負担をかけず、歯並びに悪影響を与えない場合も、抜歯は不要です。
- 虫歯や歯周病のリスクが低い:親知らずが清掃しやすく、虫歯や歯周病のリスクが低い場合には、定期的なケアを続けることで維持することが可能です。
親知らず抜歯のメリット
親知らずを抜くことで得られるメリットも多くあります。抜歯によって以下のような利点が得られることが期待できます。
- 痛みや腫れの解消:親知らずが原因で起こる痛みや腫れから解放され、快適な口腔環境を保つことができます。
- 虫歯・歯周病リスクの低減:親知らずがなくなることで、汚れが溜まりにくくなり、虫歯や歯周病のリスクが減少します。
- 歯並びの維持:親知らずが他の歯を圧迫していた場合、抜歯することで歯並びの乱れを予防できます。
親知らずを抜くかどうかの判断基準
親知らずを抜くかどうかは、歯科医の診断に基づいて判断するのが最も確実です。レントゲン撮影などで親知らずの位置や角度、隣接する歯との関係を確認し、抜歯の必要性を見極めます。歯科医は、患者さんの症状やリスクに応じて最適な治療方針を提案しますので、親知らずが気になる方は早めに相談することをおすすめします。
親知らずを放置するとどうなりますか?
親知らずが生えてきても、痛みや違和感がないからといって、そのまま放置してしまう方も少なくありません。しかし、親知らずは正常に生えてこないケースが多く、そのまま放置すると口腔内にさまざまなリスクをもたらす可能性があります。ここでは、親知らずを放置することで起こり得る問題や健康への影響について解説します。
1. 虫歯や歯周病のリスクが高まる
親知らずは、口腔内の奥に位置しているため、歯ブラシが届きにくく、磨き残しが発生しやすい場所です。また、親知らずが一部だけ出ていたり、横向きに生えている場合、隣接する歯(第二大臼歯)との間に食べ物のカスや細菌が溜まりやすくなります。これにより、親知らず自体だけでなく、隣の歯も虫歯や歯周病のリスクが高くなります。
特に、親知らずが部分的にしか見えていない「半埋伏(はんまいふく)歯」の場合、親知らず周囲に歯垢や歯石がたまりやすく、細菌の温床となりがちです。その結果、歯周組織に炎症が起こりやすくなり、歯周病が進行しやすくなります。親知らずを放置すると、虫歯や歯周病が重症化し、将来的に歯を失うリスクが増大します。
2. 歯肉炎や炎症の悪化
親知らずが一部しか露出していない場合や、歯肉の中に埋まっている場合、周囲の歯肉に炎症を引き起こすことがよくあります。この状態を「智歯周囲炎(ちししゅういえん)」といい、親知らずの周囲の歯肉が赤く腫れ、痛みが生じることがあります。
智歯周囲炎が進行すると、食事や飲み物がしみたり、口臭が強くなったりすることもあります。また、炎症が悪化すると、口を開けるのが難しくなったり、発熱やリンパの腫れといった症状が現れることもあります。炎症が広がり重症化すると、入院治療が必要になるケースもあるため、放置は禁物です。
3. 隣接する歯への悪影響
親知らずが横向きや斜めに生えている場合、隣接する歯(第二大臼歯)を圧迫し、健康な歯にダメージを与えることがあります。このような場合、親知らずと隣接する歯が接触し、歯のエナメル質が損傷を受けてしまうことがあります。エナメル質が削れたり、ヒビが入ったりすると、虫歯の原因になりやすく、歯全体の耐久性も低下してしまいます。
さらに、親知らずの圧力が継続的に加わると、第二大臼歯の根っこ(歯根)が損傷し、痛みや感染症のリスクが高まります。最悪の場合、第二大臼歯を抜歯しなければならないこともあるため、早期の対応が重要です。
4. 歯並びの乱れ
親知らずが押し出されることで、他の歯に圧力がかかり、歯並びが悪化することもあります。特に、親知らずが横向きや斜めに生えていると、前方の歯を押し出してしまい、歯全体の並びが変わってしまうことがあります。歯並びが悪くなると、見た目だけでなく、噛み合わせや咀嚼機能に影響を及ぼし、口腔内全体の健康が損なわれる可能性が高くなります。
また、矯正治療を受けている方や、これから矯正を検討している方にとっても、親知らずが影響を与えることがあります。せっかく矯正治療で綺麗な歯並びになっても、親知らずの影響で再び歯が動いてしまうことがあるため、矯正を受けている方は、親知らずの抜歯を検討することが一般的です。
5. 顎関節への負担
親知らずが異常な方向に生えることで、噛み合わせが乱れ、顎関節に負担がかかることもあります。噛み合わせが不適切だと、食べ物をうまく噛み砕くことが難しくなり、顎関節症(がくかんせつしょう)を引き起こすリスクが高まります。
顎関節症は、顎がカクカクと音を立てたり、顎に痛みが生じたりする症状が特徴です。重症化すると、口が開きづらくなるなど日常生活にも支障をきたすことがあるため、噛み合わせが乱れている場合には、親知らずの抜歯を検討することが勧められます。
6. 健康全般への影響
親知らずによる影響は、口腔内だけにとどまりません。親知らず周辺の炎症が慢性化すると、口腔内の細菌が血液中に入り込み、全身に広がることがあります。特に、糖尿病や心臓病などの持病がある方は、歯周病菌が血液中に侵入することで、症状が悪化するリスクが高まることが知られています。
さらに、口腔内の感染が原因で扁桃腺が腫れたり、慢性疲労や免疫力低下などの全身症状が現れることもあります。口腔内の健康と全身の健康は密接に関係しているため、親知らずによる感染リスクを軽視せず、必要に応じて早期の抜歯を検討することが大切です。
親知らずを放置しても良いケース
すべての親知らずが問題を引き起こすわけではなく、以下のような条件が揃っている場合、抜歯の必要がないこともあります。
- まっすぐに生えている:親知らずが正常な位置でまっすぐに生えている場合、他の歯や歯茎に悪影響を与えないため、放置しても問題ないことが多いです。
- 清掃が行き届く:奥歯までしっかりと歯磨きが行き届き、虫歯や歯周病のリスクが低い場合、定期的なチェックを続けることで問題なく維持できます。
- 痛みや腫れがない:痛みや腫れがなく、健康に影響を及ぼしていない場合は、必ずしも抜歯の必要はありません。
親知らずを抜く際の合併症はありますか?
親知らずの抜歯は、通常の歯の抜歯よりも難易度が高いことが多く、そのために一定のリスクや合併症が伴う可能性があります。親知らずの位置や生え方、個人の体質などによって、合併症のリスクは異なりますが、事前に合併症について知っておくことで、抜歯後のトラブルを未然に防ぐことが可能です。ここでは、親知らずの抜歯において考えられる代表的な合併症について解説します。
1. ドライソケット(Dry Socket)
親知らずの抜歯で最も一般的な合併症の一つが「ドライソケット」と呼ばれる状態です。通常、歯を抜いた後、抜歯した穴(抜歯窩)には血餅(血の塊)が形成され、それが自然のバリアとなって保護し、治癒を促進します。しかし、ドライソケットが発生すると、この血餅が形成されなかったり、途中で剥がれてしまったりすることで、抜歯窩がむき出しの状態になり、強い痛みや感染のリスクが生じます。
ドライソケットの原因には、喫煙や口の中の吸引、頻繁にうがいをするなど、血餅が剥がれやすくなる行動が影響するとされています。発症すると、鎮痛薬が効きづらい強い痛みが続くことがあり、治療には数週間かかる場合もあります。ドライソケットを防ぐためには、抜歯後に口を強くすすがない、タバコを控える、指や舌で抜歯部を触らないといった注意が必要です。
2. 感染症のリスク
親知らずの抜歯は、口腔内に開いた傷を伴うため、感染症が発生するリスクがあります。抜歯後、適切に傷が治癒しない場合や、抜歯部位が細菌に感染すると、炎症や腫れ、痛みが生じ、発熱を伴うこともあります。特に、親知らずが埋伏歯(骨や歯肉の中に埋まっている状態)である場合、周囲の組織を傷つけたり、骨を削ったりするため、感染のリスクが高まります。
感染症の予防としては、抜歯後の適切な口腔ケアと、処方された抗生物質を指示通り服用することが重要です。また、抜歯後しばらくの間は、刺激物を避け、口腔内を清潔に保つことが大切です。もし、抜歯後に腫れや痛み、膿が出るなどの症状が現れた場合は、早めに歯科医に相談しましょう。
3. 神経損傷(下顎神経・舌神経)
下顎の親知らずを抜く際に、近くを走る神経(下歯槽神経や舌神経)を傷つけてしまうリスクがあります。これにより、神経損傷が発生すると、口唇や舌、歯肉にしびれや感覚の麻痺が生じることがあります。この症状は「知覚異常」と呼ばれ、通常は一時的ですが、まれに長期間にわたって続くことがあります。
特に、下顎の親知らずが神経に近い位置にある場合、抜歯時に神経を傷つけるリスクが高まります。歯科医は事前にレントゲンやCTスキャンなどで神経の位置を確認し、できるだけ神経を避けて抜歯を行いますが、それでもリスクがゼロになるわけではありません。万が一、しびれや感覚異常が長引く場合は、専門医による治療が必要になることもあります。
4. 歯根の残存
親知らずの抜歯時に、歯の根(歯根)が深く骨の中に埋まっていると、完全に抜ききれずに歯根が残ってしまうことがあります。歯根が残存していると、後から痛みや感染が生じるリスクがありますが、位置や状態によっては、あえて歯根を取り残す方が安全と判断される場合もあります。
通常、歯根が残っている場合には、後々のトラブルを防ぐために追加で処置を行うか、状況に応じて経過観察を行うことになります。抜歯後の定期的なチェックアップを行い、問題がないか確認することが大切です。
5. 出血の持続
親知らずを抜いた後、通常は数時間で出血が止まりますが、稀に出血が長引くことがあります。これを「止血困難」といい、血が止まらない状態が続くと貧血や感染のリスクが高まることがあります。出血が止まらない場合、何らかの原因で血液が正常に凝固しない、または血管が傷ついている可能性があります。
止血困難が見られた場合、ガーゼを噛んで圧迫する方法や、止血剤を使用するなどの対処が行われます。また、血液が凝固しにくい体質の方や血液サラサラの薬を服用している方は、抜歯前にその旨を歯科医に伝え、適切な対策を相談することが重要です。
6. 開口障害(口が開けにくくなる)
親知らずを抜歯した後に、顎周辺の筋肉が炎症を起こして硬直し、口を開けるのが難しくなることがあります。これを「開口障害」といい、特に下顎の親知らずを抜いた後に発生しやすい症状です。通常、開口障害は一時的なもので、1週間程度で自然に改善されますが、重度の場合は治療が必要です。
開口障害が発生した場合、無理に口を開けようとせず、安静にすることが大切です。また、歯科医の指示に従い、温湿布や鎮痛剤を使用することで症状を緩和できます。もし症状が改善しない場合は、再度歯科医に相談しましょう。
7. 顎骨骨折のリスク
これは非常にまれなケースですが、親知らずの位置や骨の状態によっては、抜歯時に顎の骨(顎骨)が骨折することがあります。特に、下顎の奥歯の親知らずが深く埋まっている場合、骨が脆弱になるため、抜歯の際に過剰な力がかかることで骨折する可能性があります。
顎骨骨折は、口腔外科などの専門的な治療が必要になるため、通常の歯科医院ではなく口腔外科での抜歯が推奨される場合があります。レントゲンやCTで事前にリスクを確認し、必要に応じて専門医のもとで安全に処置を行うことが重要です。
8. 上顎洞への損傷
上顎の親知らずを抜く際、上顎洞(副鼻腔の一部)と呼ばれる空洞に影響を及ぼす可能性があります。上顎洞は鼻の中に通じており、親知らずの位置が上顎洞に近い場合、抜歯により上顎洞を傷つけてしまうことがあります。これにより、鼻から血が出る、鼻水が抜歯した部分から漏れるといった症状が見られることもあります。
上顎洞の損傷を防ぐためには、事前に上顎洞の位置を確認し、慎重に抜歯を行う必要があります。もし損傷が発生した場合、早期に適切な治療を受けることで改善が期待できます。
まとめ
親知らずの抜歯には、さまざまな合併症のリスクが伴いますが、多くのリスクは適切な処置と事後のケアで軽減可能です。合併症を防ぐためにも、事前に歯科医としっかり相談し、抜歯のリスクや対策を理解した上で治療を進めることが重要です。
当医院では治療技術はもちろん、患者さまの心と向き合い診療していくことが大事と考えています。
それは理事長 菅 良宜の治療理念である
「人生を変える歯科治療を通じて患者様の人生を良くしたい」
という想いからです。
すが歯科矯正寝屋川院大人こどもクリニックでは24時間WEB予約を行っております。
何か気になる点がございました方は以下からご予約ください。
https://apo-toolboxes.stransa.co.jp/user/web/71179701b22dbc53769420900f010d94/reservations
筆者
医療法人凌和会すが歯科矯正歯科
理事長 菅 良宜