2024/10/07
歯ぎしりって問題ないの?
6月28日14時から門真市保健福祉センターで菅院長がお話をさせて頂きました。
暑い中、多くの方々にご参加いただきました。
内容は『体の健康は歯の健康から~歯からみる生活習慣病~』で
歯の健康を維持するために大切なこと、気をつけておきたいポイントを大きく5つに分けてお話をしました。
歯を失う二大原因はむし歯と歯周病です。比較的若いうちはむし歯で失われる場合が多いのですが、残った歯が少なくなるにつれて歯周病で失われる歯が多くなります。
プラーク(歯垢)が歯と歯ぐきの境目にたまることによって、そこを棲みかとしている歯周病菌が『毒素』を出すことで歯の周りの組織に炎症を起こします。これが歯周病です。
また、歯周病は全身疾患の原因になります。歯周病菌などが原因で血管内に沈殿物ができ、心臓疾患・脳血管疾患の可能性が高まります。歯周病が原因となってできる化学物質はインシュリンを効きにくくするため、糖尿病も発症しやすくなります。
歯周病を治すには、歯みがき指導を受けて適切な歯磨きの仕方をマスターすることが大切です。また、歯石があるとそこにもプラークの棲みかとなるので歯科医院で取り除いてもらい、再発を防止するためにも定期健診が必要です。
むし歯については当ブログでも掲載しております内容をより詳しくお話しました!
それ以外にも、『根面う蝕』についてもお話をさせて頂きました。あまり聞きなれないむし歯の名前ですね。根面う蝕は歯ぐきが下がって、露出した歯の根面にできるむし歯で、高齢の方を中心に、いま大人の方に増えています。根面の構造は象牙質とセメント質からできていますが、根面のセメント質は薄く、細菌の酸でセメント質が溶かされると象牙質から歯の成分が溶けだし、根面だけがむし歯になってしまいます。
歯肉が下がる原因の歯周病予防は、先ほどの項目でも書いたように歯みがきで「歯肉をさげない」ことが重要なため、デンタルフロスや歯間ブラシを使った毎日のセルフケアが効果的です。そして規則正しい食生活がむし歯予防につながります。
酸蝕症もあまり聞きなれない名前ですが、「酸っぱいもの」に触れすぎた歯が溶けて弱くなってしまう病気です。酸性度の強い食べ物や飲み物、逆流した胃酸に日常的にさらされることで、歯が病的に溶けて、傷んでしまう症状です。虫歯や歯周病に続く第3の歯科疾患や現代人ならではの生活習慣病として注目されています。
歯はもともと酸がとても苦手で、酸に触れると化学反応を起こして溶けてしまいます。とはいえ、食べ物のほとんどは酸性です。
歯が無くならないのは、唾液が酸を洗い流し中和して酸性状態を改善しているからですが、唾液の能力にも限界があり、強い酸が口のなかに繰り替えし入ってくると、唾液の作用が追い付かず、歯が溶けてしまうのです。
この酸蝕症を改善するには、健康意識の高い方が、身体のためを思って毎日欠かさず酸をとることが原因の酸蝕症のケースも増えているため、早期に気づき『歯の健康』のことも考え生活習慣の見直しが大切です。また、ジュースを飲むときも、歯になるべく触れないようストローで飲んだり、飲んだ後に水をひと口飲むなどすることも1つの対策でしょう。
ただ、「酸っぱいものを食べてはいけないんだ!」「ジュースは飲んではいけないんだ!」ということではありません。その物とどのようにしてうまく付き合うかが重要です。
知覚過敏は、象牙質をおおっている硬いエナメル質や歯ぐきがなんらかの原因で失われたときに、むき出しになった象牙質から神経へと外部の刺激が伝わって起きる痛みです。歯ぎしりによる歯の咬耗や欠け、ゴシゴシ磨きの摩耗、酸っぱい飲食物や胃酸による酸蝕、そのほか、歯周病で歯ぐきがやせてむき出しになった歯根や古い詰め物の周りの欠け、ヒビなどがある大人の歯はリスクが高いです。
軽い症状であれば、習慣や癖を改善や丁寧な歯磨きで、自然に治る場合も多いですが、知覚過敏の治療は「受診して、即日治る」というケースばかりではありません。
各ポイントのお話が終わった時にはQ&Aコーナーとして参加者の方からの多くのご質問にお答えさせていただきました。
痛みが出てから通うことが多い歯科医院ですが、そうなる前に定期的な検診を受けて頂いていると歯の健康が守られ、また症状がなくても早期の発見・治療ができます。ぜひ、1度受診をされてはいかがでしょうか?
本日は、お忙しい中ご参加いただき、誠にありがとうございました!
医療法人 すが歯科クリニック
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