コロナ禍で口腔ケアが注目されています

以前の国会で、口腔ケアが新型コロナウイルス感染症合併症に効果があるという

データが取り上げられていたのをご存じでしょうか?

最近では、新型コロナウイルスの予防には、3密の回避に加えて、

口腔ケアが重要である事が注目されてきています。

 

感染症とは、病原体が体内に侵入して病気の症状を引き起こすことを感染症といい、

その原因には細菌とウイルスがあります。新型コロナウイルスは、私たち人の細胞へと侵入し、

自分のコピーウイルスを大量に生産し、感染を起こします。

侵入経路となる細胞は、鼻の粘膜や、目など、様々な場所にあり、口の中の特に舌の表面にも多くあります。

体内に侵入したウイルスは、肺の細胞でウイルスが大量に生産され、呼吸が体内を行き来する間に

唾液などに混ざって飛沫、他の人へも感染します。

 

3月の国会で、歯科医療とコロナをテーマに、以下のデータが取り上げられました。

〇歯周病がある人は、歯周病がない人に比べて重症化する割合が5.6倍高くなる。

〇歯周病がある人は、歯周病がない人に比べて死病するリスクが8.81倍高くなる。

 

歯周病菌が口の中に増えると、口の中の粘膜の細胞を破壊する酵素が出てきて、

ウイルスに感染しやすい状態になってしまいます。また、歯周病菌は認知症やガンなど、

全身の病気に影響を与えることが知られており、最近では虫歯菌も脳内出血と関係が深いことがわかってきています。

 

30歳以上の成人約80%が歯周病にかかっていると言われています。歯周病は自然に治ることはありません。

歯磨き中に歯ぐきから出血したことがある人は、出血が自然とおさまったからといって

歯周病が自然に治っているわけではないので注意が必要です。

 

口腔ケアは、自分で行う毎日のセルフケアと、歯科医院で行う定期的なプロのケア両方を行う事です。

健康寿命を延ばすためにも、ぜひかかりつけの歯医者を持ちましょう。歯科医院で行うプロのケアでは、

専用の器具を使用し、歯の周りにこびりついた菌をはぎ取り、表面を磨きツルツルにする治療を行います。

 

歯周病は寝ている間に進行するため、寝る前の歯磨きは口腔ケアにおいて重要です。

就寝前にはしっかりと歯を磨きましょう。歯磨きの際は、歯に対して45度の角度でハブラシをあて、

毛先が少したわむ程度の力で歯と歯の間を丁寧に磨くことがポイントです。

 

健康の維持に口腔ケアは欠かせません。しっかりと口腔ケアを行い、感染症予防を行っていきましょう。

 

医療法人 すが歯科クリニック

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