災害時の口腔ケアについて  もしもの時のために口腔ケアグッズも備えておきましょう

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大規模な災害が発生し、避難生活を送ることになった場合、ストレスや疲れにより、免疫力が低下し、健康の悪化が懸念されます。

そんな時、お口のケアは後回しになりがちですが、お口の中の細菌が原因で命に関わる病気になる可能性もあるため、

災害時のお口のケアはとても重要です。

・なぜ災害時にお口のケアが重要なの?
水不足等によって、歯磨きやうがい、入れ歯のケアが十分にできないと、お口の中の細菌が増殖します。
お口の中の細菌が増えると、むし歯や歯周病の悪化、口内炎や口臭等のトラブルが生じやすくなります。

また、特に高齢者の場合には、誤嚥性肺炎を引き起こすリスクが高くなります。
飲み込む力が弱くなることで、本来は食道へ入るはずの唾液や食べ物が気管へ入ってしまいことを誤嚥と言います。

誤嚥性肺炎は、誤嚥したものと一緒に細菌も気管や肺に入ってしまうことで発症する肺炎で、

厚生労働省が発表している2021年人口動態調査で死因原因第6位になっている命に関わる病気です。

東日本大震災の際には、発生後2週間程度で肺炎による入院や死亡が急増しており、

災害関連死の約3割を呼吸器疾患が占めていたという報告もされおり、災害時には特に注意しておかなければいけない病気の一つです。

・災害時の口腔ケアのポイント
① 歯ブラシが手に入らない場合は、食後に水やお茶でうがいをしましょう
ハンカチやティッシュなどを水にぬらして指に巻き、お口の中をふき取ることも効果的です。

② ご飯を食べていなくても、歯磨きをしましょう
歯磨きには、歯の汚れを落とすほかにも、歯茎のマッサージの効果もあります。歯ぐきの腫れを予防したり、

舌や頬を刺激することで粘膜の潤いを助ける効果もあります。

③ 唾液を出しましょう
唾液には、お口の中を清潔に保つ働きがあります。ストレスや水分不足などで唾液が減少しお口の中が乾燥すると、

細菌が増殖しやすくなります。顎の付け根のあたりをマッサージすると唾液腺が刺激され、唾液が出やすくなります。

また、頬を膨らましたりへこませたりする体操、唇を閉じたまま唇の内側で舌をぐるぐる回す体操は、

唾液が出やすくなるだけでなく、頬や舌の筋力アップにも繋がります。

④ 誤嚥性肺炎を防ぐため、夜寝るときには義歯は外しましょう。

・災害時のため備えておきたいケア用品
歯ブラシが手に入らないために歯磨きができない、ということも考えられますので、

歯ブラシを非常用持ち出し袋に入れておくようにしましょう。

歯ぐきが腫れて弱っていることが多いため、柔らかめの歯ブラシを入れておくと良いと思います。
いつどこで被災するかはわからないので、普段使用しているバッグや会社、

車の中などにも予備の歯ブラシを置いておくと良いでしょう。

歯磨き剤は、うがいをしなくても使用できるジェル状の歯磨き剤がおすすめです。

水で薄めずそのまま使えるマウスウォッシュを用意しておくのも良いでしょう。
マウスウォッシュは水の代わりに歯磨きの際のうがいにも使用できます。

義歯を使用している方は、持ち運び用のケースや義歯洗浄剤を用意しておきましょう。

普段お使いのデンタルフロスや歯間ブラシも自分に合ったサイズのものを備えておきましょう。

ノンシュガーのキシリトールガムを備えておくこともおすすめです。ストレスや緊張の緩和にも役立ちますし、

キシリトール入りのガムはむし歯予防に効果的です。噛む回数が増えることで唾液の量も増えます。

 

医療法人凌和会 すが歯科・矯正歯科

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